CLM諸国株(カンボジア・ミャンマー・ラオス)

労働集約型の産業がまだまだ継続進捗・株式投資に向けたラオスの経済と財政のファンダメンタル分析

労働集約型の産業がまだまだ継続進捗・株式投資に向けたラオスの経済と財政のファンダメンタル分析

「ラオス」といえば思いつくのは治安がよく、

ニューヨークタイムズで世界で一番いきたい国として特集されたことがあるのが特徴的です。

世界遺産のアンパバーンも有名ですよね。

 

それでは今回は、新興国株式投資において、

ラオスは魅力的な国なのかどうかをファンダメンタルに分析していきたいと思います。

 

最初に断りを入れるのも気が進まないのですが、

現在ラオス株式市場には5社しか上場しておらず、株式投資をするには株式市場がそもそも育っていないため、

極めてリスキーです。

 

投資ができる他新興国についても解説していますので、

とにかく投資ができる国の情報を知りたいという方はそちらから読んだ方が良いかと思います。

 

ただし、ラオスもASEAN諸国に大きな影響を及ぼす国ですので、

他新興国経済を把握する上でも、参考になる情報であることには変わりありません。

それでは記事に入っていきましょう。

 

ラオスの財政収支

ラオスは2013年にWTOに正式加盟、2015年にはASEAN共同体であるAEC発足により投資拡大し、

経済成長が加速している状況です。

 

ラオスの財政収支状況としては、2000年以降継続的に財政赤字で推移してしまっています。

 

2011年までは財政赤字は縮小傾向にありましたが、

2012年には歳出を増加させ、GDP比6%台の財政赤字拡大となりました。

 

その後もラオス政府は緊縮策を実施していますが、

2014 年も財政赤字も5%以上となり苦しい状況は続いています。

 

ラオスの財政収支

参照:JICA

 

近年はラオスの税収が増加傾向にあり、

鉱物産業(資源関連)の産出、インフラ整備にかかる水力発電などからの税収が挙がっており、

2010年度に導入されたVATが増加していることも特徴です。

 

輸入増加が拍車をかけ、消費も増えたことにより歳入増加に繋がっています。

 

今後も産業が製造業に移り変わっていくラオスですので、

今後の歳入の増加はインフラ整備などの歳出との兼ね合いもありますが、

減少することはあまり考えられないと言えるでしょう。

 

気になるのはラオスの債務残高です。

債務残高が毎年GDP比で5%、現在の累積債務は60%と非常に規模の大きいものとなっています。

 

債務残高が低いということは、積極的な公共投資を実行できないことを意味します。

これでは経済成長がスローになってしまうという悲観的な捉え方を私はしています。

 

ラオス経済の現状、GDP成長率の推移を把握しよう

ラオスの経済成長率を見ていきましょう。

以下はGDP総額と成長率の推移です。

ラオスのGDPと成長率

 

もの凄い勢いで右肩上がりとなっていますね。

ラオスの経済成長率を8%台で推移していましたが、近年は7%台となっています。

 

ラオスの一人当たりGDPはまだ2000USD台であり、

一人当たりGDP10,000USDの「中所得国の罠」まではほど遠く、

しばらくは労働集約型の産業が伸びていくでしょう。

気になるのは人口ですね。

 

ラオスの人口は今後も増加する?人口推移、人口ピラミッドを考察

経済の動向を予測するに当たって、最も重要なのは「人口」です。

 

人口が増えなければ内需は拡大せず、消費活動、労働活動が活発化せず、経済は落ち込んでしまいます。

ラオスの人口推移を見ていきましょう。

 

ラオスの人口推移

 

人口も右肩上がりで伸びていますね。

人口規模がそもそも少ないので国の経済成長の爆発力はあまり期待できませんが、継続して人口は伸びていくのでしょうか?

人口ピラミッドを見ていきましょう。

 

ラオスの人口ピラミッド

 

ラオスの人口ピラミッドはかなり理想的な形をしていますね。

 

若年層に向かってボリュームが大きくなっており、安心感があります。

中所得国の罠までの今から約10~15年ほどの間の製造業などの労働集約型産業で、継続的に経済成長が見込まれます。

 

ラオスのGDPを支えているのは?

ラオスのGDPを支えているのはどの産業になるのでしょう?

 

ラオスの産業別GDPの構成比の変化

参照:みずほ銀行

 

上記は1995年と2015年との比較ですが、産業シフトは起こっているものの、まだまだ第一次産業が30%を占めています。

 

つまり農林水産業がまだまだメインであるザ・新興国と呼べる内容です。

 

ラオスはこれから安い人件費を売りに、中国などから製造業の労働集約型産業を引き継いでいく形となり、

徐々に第二次産業、第三次産業の比率が高まってくるものと言えます。

 

農村部から都会への人口移動も進むところですので、まさにこれから成長していく新興国と言えます。

10年以内の投資で大きなリターンを狙うのであれば良い環境ですね。

 

カンボジアの輸出入先・他国に依存性はあるのか?

貿易相手が例えば中国などに依存してしまっていると、

中国の経済減速が進めばそのぶん煽りを受け、カンボジア経済の低迷にも拍車がかかってしまいます。

 

中国経済の実態は崩壊寸前??2020年からの成長可能性も含めて徹底分析!

 

まずは、輸出入産品をみてみましょう。

 

主要貿易品目

(1)輸出

銅製品,電力,銅鉱石(2014/5年ラオス商工業省)

(2)輸入

電気機器,機械,燃料(2014/5年ラオス商工業省)

(引用:外務省

 

銅製品など、まだまだ加工を多く必要としないものが輸出の主力となっていますね。

今後は資源輸入が増加し、最終製品が輸出の大きな割合を占めるようになるかと思います。

 

さて、貿易相手はどこになるのでしょうか。

以下は2006年と2016年の輸出入相手国の比較となります。

 

ラオスの貿易相手国の推移

参照:大和証券

 

輸出に関して言えば、2006年は中国の比率が非常に低かったのですが、現在は32%が中国になっています。

 

輸出もさることながら、輸入もなんとタイが60%を超えており、完全に貿易はタイと中国の依存型となっています。

 

タイも中国経済が減速すれば、貿易が中国依存となっていますので、ラオスも打撃を回避することは困難と言えるでしょう。

ラオスに投資をする場合には、中国の動向は目が離せない状況です。

 

この記事のまとめ

ラオスへの投資を検討する上で、ファンダメンタル分析をここまで実施してきました。

株式投資をする上でその投資対象となる国が今後も経済成長していくのかどうかは、綿密に分析をすることはマストと言えます。

 

さて、ラオスへの株式投資についても解説していきたいところなのですが、

記事冒頭でも述べた通り、ラオス株式市場に上場しているのはわずかに5社しか存在しません。

まだまだ「株式市場」自体が育ちきっておらず、

ラオス株に投資するには現地に足を運んで株式口座を解説しなければいけません。

 

また現地投資家も初心者が多く、理論的に株価が決定されている状況にはなっておらず、

全く株価が読めない状況にあります。

 

現時点ではラオスは新興国株式を検討する上での参考情報と捉え、

他新興国でハイリターンを狙っていくのが良いでしょう。

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